クラシックの悦楽 願いをかなえる名曲をめぐる旅

青少年のための明るいクラシック学入門

第1章 3 世間でクラシックと思われている音楽ほど退屈

 そもそも、誰もがイメージするクラシック音楽というのは、昔はなかった筈です。なぜならクラシック=「古い」という意味ですから、作曲当初はクラシックではなく、今どきのJポップと同じような感覚で、宮廷や作曲家のサロンなどで演奏されていたことでしょう。その当時は貴族や上流階級の趣味でしたが、後に大衆の娯楽となり、コンサートホールなどで演奏されていました。

 

 そして後の音楽にジャズやポピュラーなど様々なジャンルが生まれると、レコード会社はジャンル分けをして、楽器だけで演奏される純器楽曲や、声だけによる声楽曲だけを専門に扱うレーベルが登場します。そこまではよいのですが、メディアの普及とともに、いつしかこういうものがクラシック音楽だといったイメージが出来上がり、そんなイメージのなかでの「名曲」は、概していつも同じような、退屈な、つまらないものになりました。